お泊りWANKO
[ Perro Dogs Home 預かり日記 ]
梅吉くんと子供
僕、知らない人はちょっと苦手なんだ。
お散歩で会う人に「かわいいね♪」なんて言われて見つめられるとちょっと困っちゃう。
その人が撫でようとして手を伸ばして来たら、ツツツツと後ろに下がっちゃう。
僕、そういうのダメなんだ。
僕のことはほって置いてほしいと思うんだ。
それから僕がもっとも苦手なのが、子供なんだよ。
この家にも制服を来た女の子がいる。
体の大きさはもう大人並なんだけど、僕にはお姉ちゃんが子供だってことがちゃんとわかる。
だからダメなんだ。
お姉ちゃんが同じ部屋にいると・・・
僕の尻尾はタラーンと下がっちゃう。
お姉ちゃんが動いている時には、僕も常に動いてお姉ちゃんから一番遠く離れるんだ。
そしてずっと目を離さずに睨みつけて警戒するんだよ。
椅子に座ったりしてお姉ちゃんの動きが止まったら・・・
僕はケージに入るんだ。
ケージにじっとこもって息をひそめ目を光らせているんだよ。
お姉ちゃんがいると、僕は気が休まらないんだ。
****預かりおばちゃんより****
梅吉くんがわが家に来た1月前。
初対面の時から娘(中学3年生)を非常に警戒していました。
保護犬に慣れている娘は最大限の注意を払って接したのですが
梅吉くんは全く近寄りもせず嗅ごうともしませんでした。
子供が苦手な犬も多いので、徐々に慣れていけばいいと考えていたのですが
娘は部活が忙しく、週7日朝から晩まで家にいませんし
家にいても梅吉くんが暮らすリビングにいるのは朝食と夕食の時間と、テレビを見る時くらいです。
だから慣れるための時間がありません。
それでもその短い時間には・・・
「唐突な動きをしない。梅吉くんを見ない。もちろん触らない。」の3点を守ってもらいました。
・・・全く効果なし。
娘がリビングにいる間、梅吉くんはほとんどケージから出てきません。
逆に言えば、怯えがひどくなるような接触や経験もないのですが
なぜか梅吉くんの怯えはどんどんひどくなり、この間はついにビビリウンチをしました。
キッチンに向かう娘に追い詰められたと感じたようで
(逃げ場はいくらでもあったのに脚がすくんだ様子)、ウンチがポロリ。
お散歩中に出会う子供に対しても非常に怯え、警戒しています。
知らない大人に対しても決してフレンドリーとは言えませんが
子供に対する時は明らかに様子がおかしいのです。
梅吉くんの過去に何かあったのかもしれません。
何もないけれど、何か思い込んでがんじがらめになっているのかもしれません。
突飛な動きをし嬌声をあげる小さな子供が向ってくるのを怖がるのはわかりますが
15歳の女の子や、はるか遠くでボール遊びをする小学生にまで怯えるというのは
何か自分で自分に暗示をかけて恐怖を煽っているような感じがしなくもありません。
理由はわかりませんが、子供が怖くてしょうがない様子はとても憐れです。
今は怯えて逃げようとするだけですが、犬によっては恐怖が攻撃に転じることもありますから
梅吉くんに子供は近づかせないようにしようと思っています。
苦手を克服することも大事ですが、梅吉くんの場合は子供がいなければ楽しそうですし
他に問題行動といえるようなことは何も見られないので
子供がいないお家なら、生涯のんびり楽しくできるだろうと思っています。
2014年04月05日(土)
No.374
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