お泊りWANKO  [ Perro Dogs Home 預かり日記 ]

梅吉くんに教える


僕、もうとっくにエリカラなんてしていないんだけど
その頃のかわいい写真がたくさんあるから使いたいんだって、おばちゃんが。

お天気が良い日には、みんなでお庭に出てのんびりするんだ。

僕は知ってるんだ。
おばちゃんがポケットにいいものを入れてることを・・・




黒いお姉ちゃんが一番食いしん坊なんだ。
おやつの気配がしただけで、ペロリンチョってして、すぐにオスワリの体勢に入ってる。

僕は、何か欲しいものがある時には・・・




「僕にくださいな」って気持ちを瞳に込めて、じーっと見つめるんだ。
おばちゃんは本当はこれだけでノックアウトされてるはずなんだけど、まだおやつをくれないよ。
僕の気持ちがちゃんと伝わってないのかな?
じゃ、これならどうだろう・・・




鼻先でツンツン、おててでカリカリってやって、おばちゃんにわかりやすいように教えたんだよ。
それでもまだくれないんだ!

僕、もう待てないよ!!




おばちゃんが「う、梅ちゃん・・・かわいすぎる!」ってのけぞったよ。
なのに「でも、まだあーげない。」って。
ひどいや。

あれ?そういえば僕、何か忘れていることがあるような・・・。
おばちゃん、何だっけ?




****預かりおばちゃんより****

↑はまだオスワリを覚えていない頃の梅吉くんの様子です。
おねだりの様子があまりにもかわいいので
「いっそこのまま何も教えずに…」と一瞬だけ思ったことを、正直に告白します。

食に対する執着があまりない梅吉くんに、オスワリを教えるのはちょっと時間がかかりましたが、
今では、ご飯の前、おやつの前にシャキッと座ることが出来るようになりました。

しかし・・・
要求を叶えてほしい→座る、ということはしっかり理解したようですが
オスワリという「コマンド」を理解しているかというと、それは微妙です。
理解していないのか、理解していてもわからないふりをしているのか、微妙なのです。

まずはコマンドをしっかり入れ、その後に、例えばリードを付ける時、
ケージから出る前などにオスワリする習慣を覚えてもらおうと思ったのですが
梅吉くんにおやつなしで「オスワリ!」と言っても、
おばちゃんの顔をただ静かにジーーーーーっと見つめるだけなのです。

これは梅吉くんに問題があるのではありません。
問題があるのはおばちゃんの方なのです。
なぜなら、これまでおばちゃんが指導的なことをした和犬系の子は
たいていそういう感じになっていましたから(汗)。

そういう感じとは・・・
要求がある時、または謝罪の時など、自分で判断して必要だと思えば座る。
必要ではないと判断すれば座らない。
そしてその判断はこれまでの場合、たいてい正しいものでした。
だからおばちゃんは、まぁこれでいいかな〜、という緩い感じでやって参りました。

梅吉くんはとっても穏やかで従順な子ですから、コマンドでコントロールする必要を感じません。
だから梅吉くんにもゆる〜い路線で参りたいと思います。(←開き直り?)

今、強化訓練しているのは「呼び戻し」です。
出会ってすぐから、ずーっと強化訓練してます。
しかし完璧には程遠いです。。。
こちらは緩めず、しっかりやって行こうと思います。





2014年03月29日(土) No.371

梅吉くん、一緒に走ろうよ。


誰もいない公園で、おばちゃんが「走ろうよ!」って言いだしたんだ。

まずは僕をストップさせて「まだよまだよー」って焦らして
それから「GO!」とか言って、おばちゃんは走り出したんだ。

僕も何だか嬉しくなって、エイヤ!って感じで走り出したよ・・・



走るのは楽しいね。
僕は健康な若い男子だから、グングン走れるはずなんだよ。
でも・・・



何ていうか、隣で走るおばちゃんのテンションについていけないっていうか
ひいちゃうっていうか、やられちゃうっていうか・・・




おばちゃんは「もう走らないの?」って残念そうだった。
僕は心の中で『僕一人なら走りたいんだけどね』とつぶやいたよ。



****預かりおばちゃんより****

梅吉くんは人がとっても好きで、かなりの甘えん坊さんです。
そして若い犬らしく、遊ぶのが大好きです。
しかし人と一緒に遊ぶ、人と楽しみや喜びを分かち合うということはまだよくわからないようです。

わが家の先住犬ラブラドールは、楽しいこと嬉しいことはいつも人と一緒に、というようなワンコです。
ラブラドールと和犬の気質が大きく異なることは承知していますが
これまで一緒に暮らした和犬たちとは、一緒に遊んだり喜んだり、時には悲しんだりもしました。

梅吉くんはまだ若く、これから経験をたくさん積んで学習し、心もどんどんのびやかに育っていくはずです。
そして人と寄り添って暮らす喜びをたくさん知ることでしょう。

わが家に来てまだ1月も経たない梅吉くん。
幸せの中継地点である、預かり宅で急ぐ必要は全くないのですが
すでに家庭犬として何の不安もなく、
パートナーとしての資質を十分に備えている梅吉くんを見ていると
ついつい先を急いでたくさんのことを望んでしまいます。

・・・何て言うと、まるで何か特別なことをしているかのように聞こえますが
ただ一緒に暮らしているだけです。
寄り添って連なって抱っこしてギュゥッとして、くっついているだけです。
それでも梅吉くんが薄紙をはがすように徐々に心を開いてきている様子を感じます。
預かり宅でこんな楽しみを味わっちゃっていいのかしら?と申し訳なくなるほど
梅吉くんとの生活は楽しく、とても豊かです。

2014年03月26日(水) No.370

梅吉くん、「道」を究める


オシッコやウンチをした後、後足で土を蹴り上げて
自分のニオイをまき散らすワンコってけっこう多いんだよ。

僕もウンチの後にはたいていケリケリっとやるんだけど
僕の蹴り上げはちょっと他のワンコとは違うんだ。



「僕のニオイよ、飛び散れ〜!」って気持ちを込めて、やるんじゃないんだ。
「ワンコとは蹴り上げるもの。だから僕も蹴り上げるのだ」っていう感じ。
型どおりにする、「形式的蹴り上げ」とでもいうべきかな。

そして僕は、形式的にやる以上、美しく見せたいと思ってるんだ!




後ろ足を交互に2,3回軽く蹴り上げた後、右脚を地面と水平になるようにまっすぐピーンと伸ばし
そのまま2秒くらい静止するのが僕のやり方だよ。
この静止のポーズをいかに美しく見せるか、僕は研究と練習を重ねてきた。
・・・ような気がする。



そしてこれからも研鑽を重ね、もっと美しく洗練された蹴り上げを追求していきたいと思っている。
・・・のかな?


****預かりおばちゃんより****

排泄後に後ろ足で土を蹴り上げるワンコの割合は
おばちゃんのごく狭い偏った統計によると、約7割。
これまで老若男女関わらず、たくさんの蹴り上げワンコを見ましたが
梅吉くんのように、美しくポーズを決める子は初めてです。

ダンスのステップのようにツンツンツンと脚を後ろにはねさせた後
(土はほとんど飛び散っていません)
右後ろ脚をまっすぐピーーーンと水平位置に上げ
そのまま2秒、長い時には3秒程度、静止するのです。

そうすることに何の意味があるのかさっぱりわかりませんが
おばちゃんが勝手に楽しく妄想しているのは・・・

日本犬である梅吉くんは、蹴り上げを「道」として究めようとしているのではないか?
型に始まり型に終わる。形式の美学。精神統一。心頭滅却。
・・・そんなわけないか。




しかし何度見ても、見事なポージングです。






2014年03月24日(月) No.369

梅吉君の排泄


僕は男の子だからね、もちろん・・・



脚をうんと高く上げるんだ。
いつだって・・・



かっこよく決めるんだ。
たまには・・・



脚をひっかけて楽したりもするけどね。


****預かりおばちゃんより****

梅吉君のおしっこは、いつも脚あげスタイルです。
マーキングはそんなに頻繫ではありません。
しかしこれは比較論であり、わが家の雄犬よりは回数が少ないというだけで
一般的には多いのか?普通程度なのか?よくわかりません。

梅吉君の排泄で特筆すべきは・・・



ウンチをする時に、一緒におしっこもするということでしょうか。
背中を丸めたスタイルのままおしっこをすれば、当然前脚におしっこがかかります。
室内での排泄の失敗は一度もないきれい好きな梅吉君がどういう思いなのか、わかりません。

たまにおしっこしている状態からウンチに移行することがあり
その場合には脚をあげたまま踏ん張っています。
何を考えてそういうことになるのか、さっぱりわかりません。


2014年03月21日(金) No.368

梅吉君とご飯


僕って、食べ物に対してガツガツしない男なんだ。



食欲がないっていう訳でもないんだけど、どうしても食べるんだぜ!っていう気持ちが出ないんだ。
食べても食べなくてもどっちでも〜、
今はそんなに食べたくないかも〜、
後で食べるから置いておいて〜って感じなんだけど
この家では、朝晩のお食事タイムにガツガツ食べないといけないらしい。

食いつきはまぁまぁなんだけど、半分くらい食べたら・・・



何ていうか、もうやる気が出ないんだ。
だからキョロキョロよそ見をしたり、ふーっなんてため息をついてみたりして。

でもおばちゃんは「梅ちゃん頑張れ!」とか言いながら、容赦なく器をぐいぐい押しつけてくるんだよ。
だからなるべく頑張って食べるんだけど・・・



最後にちょびっと残すのが僕流。


****預かりおばちゃんより****
梅吉君はフードやおやつに興味を示しはしますが、それが一番ではないようです。
預かり宅では保護犬にはケージの中で食事をさせてきましたが、
梅吉君はケージの中に置いただけではほとんど口を付けてくれませんでした。
心配するほど食が細いわけではありませんが、しっかり食べさせるにはちょっと工夫が必要かもしれません。

今はお肉と野菜を煮たものをドライフードにごく少量混ぜています。
ケージの中ではなく、先住犬たちがガツガツ食べているすぐ隣で食べさせています。
そして梅吉君が食べている様子を見守り、他のことに気を取られそうになったら
「梅!食べよ?わぉ〜偉い!もっと食べよう!すんごい偉い〜!」と
励まし、褒め讃えています。
ここ2,3日はゆっくりではありますが、最後まで残さず食べているので
これが習慣になるといいなぁと思っています。

おやつに関しては・・・、
すぐにもらえるならば頂くけれど、ゴチャゴチャした手順があるなら別にいらないという感じ。
つまりオスワリなどのコマンドを、おやつを用いて教えることが非常に困難です。

※昨日、去勢手術後の抜糸も無事に終わり、エリカラはとれました。
2014年03月20日(木) No.367

梅吉くん、地味に驚く。


ここの家に来て5日目くらいから、僕は夜とお留守番の時以外は
ケージを出て家の中を好きなようにフラフラしているよ。
もちろんリードももうぶら下げてない。

僕はやっぱり家の中で暮らしたことはなかったのかな。
ここの家で不思議なものをいろいろ見たよ。



いきなりボンと音がして、箱の中から暖かい風が吹いてきたから、僕ビックリしちゃったよ。
と言っても僕は、思っていることを顔に表すタイプじゃないから
跳びあがったり鳴いたり騒いだりはしなかったよ。

風の出てくるところを静かに見つめ、じっと考え
後ろに回って仕組みを調べ、じっと考え・・・
とにかくよく見て、じーーーっと考えたけど、わからないから、もう気にしないことにしたよ。

他に驚いたのはテレビっていうやつだよ。
正直に言うと、テレビはちょっと怖かった。
テレビを遠巻きに睨みながら家の中をタカタカタカタカ歩き回ってアタフタしちゃったよ。
それからしばらくはケージから出られなかったよ。
今はもう平気だけどね。それでもあんまり近くには寄らないけど。


やっぱり僕は外で暮らしていたのかな。
4,5日の間は外に出たくて出たくて・・・



カーテンが開いている時には窓辺にへばりつき
あとは玄関のドアの前にずっと立っていたんだ。
ケージ以外の場所で僕はちっともくつろげなかったんだ。

でも今はもう家の中の生活にかなり慣れて、外に出たいって気持ちは段々なくなってきたよ。

でもせっかく慣れたっていうのに、今はまたくつろぐにはちょっと厳しい状況なんだ・・・



去勢手術っていうのをやられちゃって、首回りにエリカラっていう変なものをつけられてる。
これにはすごくまいっちゃったよ。



エリカラが何かにぶつかるたびに、僕はふーっとため息をついて立ち尽くしてたんだ。
でも僕が手術跡をすごく気にしてるから、おばちゃんはエリカラを絶対にはずしてくれなかった。

今日でもうエリカラ生活も8日目。
ほとんど気にならなくなったよ。
そこらじゅうにエリカラをガツンガツンぶつけながら、けっこう楽しくやってるよ!


2014年03月17日(月) No.366

梅吉さん、頑張りました。


この家に来てしばらく、僕はリードをぶら下げたまま歩いてたんだ。

その理由の1つは、僕が家の中のものをいたずらしないようにってこと。
触っていいもの・触っちゃいけないもの、行っていい所・行っちゃいけない所を
ちゃんと覚えるまでは、リード付きで監視っていうことだね。



僕がこれまで室内で暮らしたことがあるのかどうかよくわからないんだけど
「なんじゃここは〜?!」「なんじゃこれは〜?」なんて騒ぐことはなく
そこら辺をフラフラして軽くフンフンフンってする程度で
1つのものを執拗にクンクンしたり、何かを咥えてみたりすることはなかったよ。
だからいたずらって言えるようなことは全然しなかったんだ。
(ずっとこれからもしないとは約束できないけど)
ここの家のルールについては、だいたいすぐに覚えられたよ。
僕はもともと慎重派だから、無茶なことはしないんだ。

あぁ、それから僕は家の中にマーキングもしなかったよ!


リードをぶら下げていたもう1つの理由は・・・



この家の犬2匹とけんかをしないようにってこと。
いざという時には、僕のリードをガツーンと引こうと、おばちゃんはかまえていたらしいけど
ガツーンは一度もなかったよ。

2匹とも僕よりずっと年長の先輩だから、僕はちゃんと礼儀正しくクンクンの洗礼を受けたんだ。
ちょっと緊張して背中の毛がボワっと立っちゃったけど
唸ったり鼻にしわを寄せたりなんて、もちろん全くしてないよ。


・・・僕のこの家での生活は、こんな感じでまぁまぁ順調に滑り出したんだ。



2014年03月15日(土) No.365

はじめまして、梅吉です!


はじめまして!



僕の名前は梅吉と言います。
今、僕は変なお家で変な人や変なワンコに囲まれて右往左往しています。
僕はあんまり器用ではないので、けっこう苦労しています。

でもくじたりしません。
僕は強い男になろうと思っているからです。


お世話係のおばちゃんには・・・



「うんもぅ!梅ちゃんたら、めちゃくちゃかわゆい♪」と言われてばっかりですが
僕は可愛いよりも、かっこいいを目指して頑張ります。

これからどうぞよろしくお願いします。
2014年03月13日(木) No.364