お泊りWANKO  [ Perro Dogs Home 預かり日記 ]

大ハリキリ&大奮闘


僕がこの家に来て、まず初めに頑張ったことは
家族のみんなに「どうぞよろしく!」「大好きです!」「超好きです!!」と伝えるために・・・




走って勢いをつけてドン!ととびついて、腕とか腿とか、あとは口とか顎とか、たまに首なんかを
ガブガブ、ガブ〜〜っと噛んだことだよ。
これは犬の子供がする最大限の愛情表現さ!

僕はそれを何度も何度も絶え間なく、ずーっと繰り返したんだ。
それは高速&力一杯だったから、おばちゃんはヨロヨロで、写真はブレブレ。

僕がそうして一生懸命「好き好き大好き!」って伝えるために頑張ったっていうのに
おばちゃんはものすごい怒ったんだよ。
とびついちゃダメ!噛んじゃダメ!って、鬼みたいな顔して怒るんだ。

納得がいかないよ!
僕は僕の気持ちを表しているだけなのに、なんで叱られなくちゃいけないんだろう?
だから僕はおばちゃんの言うことなんて無視して、ドンドン(とびつき)&ガブガブ(甘噛み)を繰り返したよ。

目が合ったらドンドン・ガブガブ。
おばちゃんが座ったらドンドン・ガブガブ。
通りすがりにドンドン・ガブガブ。
おしっこしたらドンドン・ガブガブ。
ご飯を用意をしてるのを発見してドンドン・ガブガブ。
ご飯を食べる前にもドンドン・ガブガブ。
何はなくともドンドン・ガブガブ。

僕は寝る間も惜しんで頑張ったんだよ。
でもおばちゃんも頑張ったね。
ずーっと鬼の顔で「ダメー」「コラー」「イケナイ」って叫んでたから。
それに僕を体当たりで押し返したり、僕の口に手を突っ込んだりもしたな。

3日目くらい、おばちゃんの腕はアザだらけ、声はガラガラに枯れた頃、
やっと僕は「どうやらドンドンしちゃいけないらしい」って気づいたよ。

だから今はガブガブの方だけに専念してる。
気分が盛り上がるとまだたまにドンドンしちゃうけどね。
おばちゃんは相変わらず鬼の顔でギャーギャー言ってるけどね。

僕はドンドンガブガブ以外にも、いろいろ頑張ったんだよ。
そして現在も頑張り続けているよ。
また僕の頑張りを書くから、楽しみにしていてね。


****預かりおばちゃんより****

大人の犬の場合、
ほんの少し教えてあげただけで、して良いことと、してはいけないことの区別がつき
してはいけないことを我慢できるようになり、人のルールに従って生活し
人と寄り添って、お互い快適に暮らせるようになることが多いです。
(例外もまた多いですが)

しかし子供の犬の場合はなかなかそうはいきません。

善吉くんは、そうはいかないタイプの典型、または究極型かもしれません。
それは善吉くんが子供であるということだけでなく、
人が好きで、好き過ぎて、注目されると嬉しくなりテンションがあっという間に上がってしまうことと、
また繊細で神経質なところはあまり見受けられず(鈍感ともいう)、肝が太いので、
制止のために音を立てても、おばちゃんの力一杯の怒声にも、ビクともしないということがあります。

まずおばちゃんが怒っている、おばちゃんに叱られている、という状況を理解するのに時間がかかります。
(楽しく遊んでいるのと区別がついていない)
そして、何を怒っているのか、何をしてはいけないのかを理解するのにまた時間がかかります。
(テンションが上がって、考える余裕がなくなっている)
さらに、してはいけないことを我慢することがなかなかできません。
(子供ですから、当たり前でしょう)

大きな体でとびつかれれば、転倒して事故につながることもあります。
頑丈な歯を持った善吉くんの甘噛みは、絶対にやめさせる必要があります。
まずはその2つを直そうと、奮闘中です。
10日ほど奮闘して、「若干の」改善が見られました。
今後も奮闘します。

しかし奮闘しなくてはいけない善吉くんの問題は、以上の2つ以外にも「多々」あります。
奮闘に忙しい毎日です。

しかしおばちゃんが、奮闘バテしない理由は・・・




何だかんだ言って、善吉くんがものすごくかわいくて、ものすごく好きになってしまったからです。
大好きなかわいい善吉くんと一緒に奮闘するのは、実はとっても楽しいのです。



2014年08月11日(月) No.402

No. PASS