お泊りWANKO  [ Perro Dogs Home 預かり日記 ]

玉に疵


わたしは楽しいことが大好きです。
一番の楽しみはやっぱりお散歩です。

お散歩から帰ってきても、まだまだ楽しい気分は続いているので・・・




玄関にわたしのお気に入りのスリッパなどがあれば、迷わず・・・




咥えます。
咥えて振り回したり、放り投げたりすると、ますます楽しくなるのです。
ますます楽しくなると、わたしはもう何が何だかわからないくらい
一人で大いに盛り上がってしまいます。

でも、スリッパはおもちゃではないと思っているおばちゃんは・・・




わたしからスリッパを取り上げようとするのです。ひどいお話です。
わたしはもちろん渡すまいとして、頑張ります。




おばちゃんとわたしの真剣勝負となるわけですが
このわたしがおばちゃんごときに負けるわけがありません。

おばちゃんが勝負を降りない限り、わたしも絶対にやめません。
怒鳴られても、床を踏み鳴らして大きな音をたてられても
わたしは一歩もひかないのです。
ひかないどころか、ますます頑張ります。


・・・これは楽しい遊びなのに、おばちゃんは本気で怒っています。
ものわかりの悪いおばちゃんです。
ひどいお話です。



****預かりおばちゃんより****

普段は我慢強く、聞き分けが良く、大変良い子のぬいちゃんですが
唯一と言ってもいいくらいの欠点が「興奮すると我を忘れる」ことです。

楽しくなると近くにある柔らかいものを咥えてはしゃぎまわります。
ご飯の前後やお散歩の前後にそうなることが多いです。
そうなると、言葉で叱っても、取り上げようとしても、まったく通用しません。
顔つきも目が吊り上って別犬のようになっています。
この時点ではもう、楽しい気分ではないように見えます。
ただ興奮しているだけのように見えます。
嫌なことをされた時(足拭きや肛門腺絞りなど)も同じ状態になります。

運よく咥えているものを取り上げることができたとしても
すぐに跳びかかってきて、また咥えようとします。
無我夢中になっているので、故意ではないけれど手や腕をガブガブやることもあります。
大きくて力も強いので、犬に慣れていない人は恐怖を感じるかもしれません。


初めはかなり強く叱ってみましたが、これは逆効果だということがわかりました。
首根っこを掴んで押さえつけ、低い声で「いけない」と叱ったのですが
これでは興奮の度合いが増すだけなのです。
もしかしたら、手をあげてひどく叱られていたことがあるのかもしれません。

今はそういう時にはひたすら無視することにしています。
ひとしきり咥えながらはしゃぐと、興奮は自然におさまります。
今のところは咥えてカプカプしているだけなので、スリッパなどが破壊されたことはありません。
ぬいちゃんの近くに、常に咥えても良いおもちゃを置いておくのもいいかもしれません。
最近は、ぬいちゃんがどういう時に興奮状態になるのかだいたいわかってきたので
先回りして興奮させないように、興奮しても刺激しないように気を付けています。
我が家に来てまだ1月ですから、これからもっとスムーズに付き合えるようになっていくと思います。
ぬいちゃんのほとんど唯一の欠点は、おばちゃんから見たら大した欠点ではないと思っています。
しかし感じ方は人それぞれですから、ありのままを書いてみました。

ちなみに・・・
ぬいちゃんが興奮している時、おばちゃんにはまだほとんど制御できませんが
先住犬が怒って、吠えながら押さえつけようとすると、すぐにしゅんとします。
興奮していても、犬の言うことはちゃんと聞こえるようです。


2013年04月11日(木) No.306

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