預かりワンコと わん・ツー・ステップ♪  [ Perro Dogs Home 預かり日記 ]

「ハクは見かけによらない」


「人は見かけによらない」という言葉がある。
色々な意味で使われる言葉だけど。

ハクティは、カワイイわんこだ。
散歩に行っても写真を見せても、幼稚園児から女子高生、女子大生、ご婦人、年配者、様々な方に、「ワンちゃんだ〜♪」「カワイイ〜〜っ!」「縫いぐるみみたい〜!!」とお褒めの言葉をいただける。

そう言っていただくたびに、嬉しく微笑みつつ、毎回思う。
『カワイイけど、それだけじゃ〜ないんですよぉ・・・!!!』

ハクティが来てから、フローリングはキズだらけだ。
立ち上がってドアをガリガリガリガリひっかくので、ドアのパッキンはボロボロ。
リビングのドアにも体当たりするようにひっかくので、そのうち割れるんじゃないかと本気で心配している。

寝ころんで「撫でて」と催促するので、傍らに座ってお腹を撫でてやると、必ず甘噛みにつながる。
油断すると、こちらの太ももや腕など、柔らかくて痛いところにかみつくし(イタイんだこれが)、
どさくさに紛れて、家具の脚やコルクシートの端やカゴのふちや・・・いろいろな物をかじる。

びょんびょん飛び上がってテーブルのものを取ろうとするし、(かなり届くんですこれが)
テーブルクロスをくわえてひっぱって、その上のものを一緒にせしめようとするし、
バリケードはカンタンに突破するし、
人間の手元から何かが落ちたらダッシュして飛びかかるし。
脱いだ靴下も、使った軍手も、風呂場の石鹸も、彼にとっては、すべてのものが、くわえるおもちゃ。
有り余る好奇心と強靱な下半身のバネには、目を見張るものがある。

遊びにも全力投球。
だからこちらも時には出血は覚悟。
おもちゃを噛もうとして、こちらの手や腕を噛んでしまうこともあるのだ。

そして、
朝のあいさつも、夕方の「お帰り!」も、「遊んで!」も、「お腹空いた!」も、表現はいっしょ。
後ろ足で立ち上がって相手にとびつき、前足でバリバリひっかくこと。

なので、風呂上がりなどは隔離しておかないと、こちらの腕も足もミミズ腫れになる。
もちろん、彼を風呂に入れるときも要覚悟。
・・・ミミズ腫れ、なんて単語、何年ぶりに思い出しただろう。

たいてい、「ゴラッ!!」と叱ると一瞬辞めるけど、ほんと一瞬。
「オスワリ!!」ときつく言うと、一応座るんだけど、ほんと一瞬。

5秒後にはまた立ち上がって、びょんびょんはじめる。

家族に言われた。
「・・・一日に、何回くらい怒ってる?」

う〜ん、百回くらい?

もちろん、ハクティは、とってもカワイイわんこだ。
でも、それだけではナイのだ。
2009年12月01日(火) No.57

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