彼、すなわち犬はどうしようもない愚か者である。
あなたが人生のはしごを上っているのか下っているのか確かめもせず、あなたが金持ちなのか貧乏なのか、ばかなのか賢いのか、罪人なのか聖人なのか尋ねもしない。
あなたは友だち。彼にはそれで十分なのだ。
幸運だろうが不運だろうが、評判がよかろうが悪かろうが、名誉となろうが恥となろうが、彼はあなたについてゆき、あなたを慰め、あなたを守り、必要とあらば自分の命まであなたに捧げようとする。ばかで、愚かで、つまらない犬だ。(ジェローム・K・ジェローム)
※「すぐわかるあなたの犬の知能指数」(メリッサ・ミラー著/高橋恭美子訳)から適宜改行して引用。