俺 流  [ Perro Dogs Home 預かり日記 ]

謹賀新年



▲目の内奥から不敵な好奇心のきらめきがのぞく。しかしそれはなんと知的な目なのだろう。
悪いことしか考えていないはずなのに


ユーリの吠え声について書くつもりだったが、ぐずぐずしているうちに、年明けを迎えてしまった。
吠え声のことは、次回にさせていただきたい。

で、なによりもまず――
あけましておめでとうございます。ユーリは元気です。私はそのぶん元気が削がれています。

日記の更新が滞っている短い間にユーリの体重は17kgに達している。
一方で乳歯がボロボロとこぼれ落ちるように抜けている。昨日1本、今日もまた1本……と。
いったいどういう体の仕組みになっているのだろうか。

これほどのめざましい変化が起こっていても、いつも身近に暮らしていると、案外とそれに気づかないものだが、数日前、庭でユーリを遊ばせていたら、家内が少し驚いたように言った。
「きれいな子になったねー」
そのとおりだった。私も思わず見惚れていた。
ユーリは何も考えず、ただそこにすっくと立っているだけだが、それだけであたりを払うような気高い美しさが感じられた。
内緒で付け加えると、動くユーリは悪事の連続だから、私たちの心はいっときも安まらず、黙って立っているユーリがなおさら美しく感じるのである。



こんなに美しいのに、こんなにワルとは、神サマもなかなか憎いことをいたすものである。
2011年01月01日(土) No.96