俺 流  [ Perro Dogs Home 預かり日記 ]

空白の8か月




まったく申しわけのないことに、カンペイの日記をまるまる8か月もお休みしてしまった。
日記を書かないまま8か月もの月日が流れたのに、まだカンペイがわが家にいるのだから驚かざるをえない。
この間、各方面から叱咤と叱咤と叱咤をいただいた。ありがたいことである。
カンペイの状態にご懸念を抱かれた方もあるかもしれないが、カンペイはとてつもなく元気に暮らし、いまや完全にわが家の常備品のひとつとなっている。

気がついたら、カンペイはすでにわが家に1年と4か月も存在していた。
これまではラブ♂のテツの1年弱が最長だったから、この平凡な柴男子が歴代の預かり犬の最長不倒距離を余裕で更新したことになる。

つまり――




冬の凍えるような朝も、




猛暑の夏の朝も、

カンペイとペアで散歩に出なければならない1年4か月だった。←過去形ではなく現在進行形である。
朝と夜の1日最低2回の散歩は決して欠かすことはできない。
雨が激しく降ったり、風が強く吹いたり、その両方であったりしても、だ。
気象条件が厳しくなるにしたがって、散歩中に出会う犬の数は減り、柴比率が劇的に上がるという不思議な現象が見られる。
豪雨の朝など、ずぶ濡れの柴とずぶ濡れの飼い主さんだけが雨水をしたたらせて歩いているといって過言ではない。
柴とはそういう生きものなのであり、柴の飼い主とはそういう生きものなのだ。

夜の散歩の時間が迫ると、カンペイはこうしてお迎えにやってくる。
「父ちゃん、散歩だぞ〜」

2013年09月08日(日) No.154

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