俺 流  [ Perro Dogs Home 預かり日記 ]

1か月




ユーリをわが家で預かってから、もうすぐ1か月になる。
その間にあったいろいろな話は回を譲るとして、「じゃあユーリってどんなヤツよ」というあたりを手短に書いてみたい。

私はこの子が大好きだ。
最短距離で書けば、これで終わってしまう。
毎日なにかしら、この子に感心せずにはいられない。
一緒に暮らして、この子のことを好きにならないなんて、まずできっこないのである。

しかしこれでは、私の単なる個人的な感想で終わってしまって、おそらく偏屈オヤジの個人的感想に誰ひとり興味はないだろうから、もう少し客観的な尺度で書いてみることにする。

まず排泄だが、現在はほぼ10割の成功率になった。
小は100%、大は90%を超えている。
マレに惨事もあるが、ワタシ的には「子犬にこれ以上なにをお望みか」のレベルと感じている。
そのうちおよそ8割は外(内訳は庭9・散歩中1)、2割はペットシーツ(とその周辺)でする。
わが家にやってきて3週間でこうなった。
めざましい進歩、と受けとる人がいるかもしれないが、本当のところは、私がユーリになにかを教えたわけではない。
もともと素地のある子なのだろう。
そのあたりは、おいおい書いていこうと思う。

夜はクレートで静かに寝ている。
毎夜7、8時間をそこで過ごす。
8時間を超えないようにしているが、うっかり私が寝坊して9時間近くたってから、慌ててドアを開けると、仰向けになって爆睡していた。大物である。
日中は、2〜4時間を散歩と食事と排泄と庭遊びと私とのプロレスと家事妨害と破壊活動についやした後、1〜3時間クレートでお休みいただくというサイクルを繰り返している(もちろんこのサイクルは日によって伸縮する)。
放っておいても、だいたい船外活動が3時間を超えたあたりで、部屋のどこかでバッタリと倒れている。


▲倒れるユーリ

感心するのは、クレートに入れておくかぎり、この子は排泄のいっさいをガマンすることだ。
このあたりのある意味でのタフネスは、大型犬ならではの特質だと思う。
(小学校低学年までおねしょをしていた私よりも、ずっと上等な生き物だと思う)
であればこそ、夜以外は3時間を超えてクレートに入れないようにし、出たがる気配があれば、できるだけすぐに出してやるようにしている。
一度、4時間を超える留守番があったが、クレートで無事すごしていた。

スワレを室内でも外でもできるようになったし、マテもそこそこできる。
たぶん、この後、フセなどもすらすらとこの子には入っていくだろう。
私はそれ以上のことにはあまり興味がないのだが、とことん教えようと思えば嬉々としてついていく子だと感じている。



散歩中、ユーリはアイコンタクトをじつに頻繁にする。これは私の前に短期間預かったスタッフの置きみやげといっていいだろう。
ごく簡略化していうと、アイコンタクトするたびに盛大にホメ、ごほうびをあげ続けた成果がこれなのである。
私もその志を継いで、ユーリがこちらを見るたびに「いい子ォ!」「エライねぇ!」などと声をあげ、手を差しのべてオヤツをあげる。
ときどきごほうびのオヤツを忘れて散歩に出てしまい、その分、ホメまくるわけだが、その姿は事情を知らない人からはさぞ不気味に見えるだろうという自覚はある。

さて、ユーリがどんなに素晴らしい子かをご理解いただいたところで、心穏やかに次の写真をご覧いただきたい。
ここはゴミ回収車が去った直後のゴミ置き場などではなく、わが家の中心部1丁目1番地である。


▲どんなにゴミ同然に見えようと、ひとつひとつの落下物にはユーリ的意味がある。

青矢印の指したところに透明ビニールシートが見えるような気がするのは錯覚ではない。
なぜ、わが家のメインストリートにビニールシートが敷かれているかの謎については、いずれ書くつもりだ。
2010年11月17日(水) No.84

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