俺 流  [ Perro Dogs Home 預かり日記 ]

牛飲馬食(ぎゅういんばしょく)



▲将来の美しく気品ある姿態の片鱗がすでにある。

415〜445g。
パピー用ドライフードに記載された、体重10kgで月齢3、4か月の子犬に与えるべき1日あたりの「標準給与量」である。
すさまじい量だ。
大食で知られたラブの成犬より多いのである。
そしてその大半は、あっという間に小さな体を駆けくだり、やや違うものになって体外に排出される。
同時に恐ろしいほど水を飲み、特有の芳香を放つ液体に変えて、小さな蛇口から排出する。

こんなにチビな子犬が、見かけから信じられないほどの排泄物を出す。
まるで24時間操業の高能率な排泄物生産工場のようである。
しかも驚いたことに、このうえまだ他に回る余地がある。
あれだけ動きまわり、破壊活動に従事し、家事万端をジャマし続けることに多くのエネルギーを消費しながら、身体は着実に大きくなっている。
センターから引き出した時点で8kgに満たなかった体重が、私が毎日の排泄物の後かたづけに追われている間にもう10kgを超えている。

生命の驚異と神秘について、「生きもの地球紀行」などという番組(が実際にあるのか知らないが)を観るより、コイツと暮らすほうがよほどタメになるのである。


▲どんだけ食うのか。が、メーカー指定の標準給与量はともかく、実際には1日350〜400g弱ぐらいしか食べない。
2010年11月06日(土) No.80

No. PASS