俺 流  [ Perro Dogs Home 預かり日記 ]

ラブ


私はラブの飼い主さんについてこんなふうに見ている。
ラブがまだ「悪魔」(06/30の項参照)でいる時期は、いつまでこのテリブルな状態が続くのかをひたすら恐れ、ラブが「悪魔」から脱した後は、ラブとの生活が終わるのをひたすら恐れる。

「(一緒に暮らしているラブがいなくなることを)考えただけで落ち込んじゃう。そのあと、どうやって暮らしていったらいいか……」
似たように言葉をあちこちで聞く。

私は、どうやら後者の心境に近づいているらしい。
テツがわが家を去る日が来ることを考えるのが恐くなりかかっている。


▲テツと散歩する

私はラブ・ファンシャーではない。
私たちは犬種先行で犬を保護しているわけではない。
個人的嗜好として、定評ある大型の家庭犬2種のどちらかを選ばざるをえないことになれば、少し前までは、ラブよりもゴールデンに指を折っていただろう。
いまは、選ぶことはできないのだとわかった。

ショートステイでラブを預かった経験は何度もある。
しかしこれまで、ラブの本当の魅力に気づいていなかったことを知った。
そういうものはある日突然やってきて、こちらの心をワシ掴みにして2度と放さないのだという事実も知った。

ラブの魅力はどこにあるのか。
テツを語ることによって、そのほんの一端でも知っていただければ、私は嬉しい。
飼育放棄された多くのラブのうちの1頭でもが、新しい飼い主さんに迎えられる一助になれば、もっと嬉しい。
2009年07月23日(木) No.24

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